AHA(アメリカ心臓協会)から、"Interim Guidance for Basic and Advanced Life Support in Adults, Children,and Neonates With Suspected or Confirmed COVID-19”が発表されました。COVID-19の疑われる心肺停止に対する一次・二次救命処置について、EMSや通信指令員の対応にも触れたガイダンスです。

American Heart Association Logo

さすがAHA、細かな工夫が書かれています。”エアロゾル化リスクの低い酸素化および換気戦略を優先する”として、気管挿管を推奨しています。気管挿管した場合は、HEPAフィルターの使用を推奨です。HEPAフィルターは、日本では人工鼻と呼ばれることが多いですね。声門上デバイスでも、なんとBVM換気でもHEPAフィルターを推奨です。 (これをみた消防本部の担当者は、HEPAフィルターの確保を考慮したほうがよいかも。ただし、買いすぎはよくありません。)

日本メディカルネクスト株式会社 HPより  https://www.j-mednext.co.jp/product/841/

他にも、「ビデオ喉頭鏡は、エアロゾル化した粒子への曝露を減少させる可能性があり、利用可能な場合には考慮すべきである」ともしています。ビデオ喉頭鏡を第一優先でよいかもしれません。

ちなみに、ガイドラインではなくて「ガイダンス」となっています。「ガイドライン」とは、自主的に遵守することが推奨されるルールをよぶことが多いです。 ガイダンスは、法律、通知、ガイドラインなどを遵守する上で、より細かい解釈方法や行動すべき内容をまとめたものを言うようですので、ガイドライン2015の流れに沿いつつ、COVID-19に対応ということに特化して修正したものなのでしょう。

細かいことの確認は、AHAのホームページ(上記リンク)を確認してください。内容が内容だけに、誰でもみれるようになっています。

英語は苦手という人のために日本語訳も急ぎ用意しました。( 英文の公開期間中のみ。ざっとした翻訳なので自主学習のみの範囲で参考程度に利用をお願いします。)

日本もどこかガイドラインを出してくれるといいですね。総務省消防庁でしょうか?

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