日本臨床救急医学会が「新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う心肺停止傷病者への対応について(消防機関による対応ガイドライン)」を公表してます。このサイトのTwitterでも、何度もコロナ対応の心肺蘇生ガイドラインを早く!とつぶやいてましたので、大変ありがたいです。GJです。

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う心肺停止傷病者への対応について(消防機関による対応ガイドライン)

早速、内容を確認してみます。(→本文はこちら

基本的には、1.通信指令段階での対応、2.救急隊員の対応、3.MC協議会などでの調整事項 の3部にわかれてます。「はじめに」の最初のところには、

目の前の心肺停止傷病者の救命を第一としつつも、次の別の傷病者のためにも欠かすことのできない救急隊員等の安全性の確保にも配慮した対応について提示する

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う心肺停止傷病者への対応について(消防機関による対応ガイドライン)

と書かれています。救急隊員を「欠かすことができない」って言ってくれると少しうれしいですね。大事です。

1.通信指令での対応は、

  • ① 新型コロナウイルス関連情報の収集
  • ② 通報者への CPR の口頭指導
  • ③ 救急隊等への情報提供

となっています。①③は当たり前の感じがしますが、②は、具体的に書いてあってよいです。

・成人の心肺停止に対しては胸骨圧迫のみの CPR を指導

・小児の心肺停止については、人工呼吸の訓練を受けており、それを行う意思がある家族等の救助者に対しては、胸骨圧迫に加えて人工呼吸を実施するように指導

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う心肺停止傷病者への対応について(消防機関による対応ガイドライン)

これまでのILCORのステートメントなどと同様です。ただ、胸骨圧迫のみを指導する場合に、「傷病者の口元を布やタオル、もしくはマスクなどで覆うように指導るることも考慮」となっています。これをどうやって電話越しに通報者にお伝えするか、これは通信司令員の腕の見せ所ですね。

説明するためにはどうやってやるか、知る必要があります。通信指令員はつぎの動画必見ですよ。

こんなことも書います。

通報者に、窓の開放、換気扇等の使用など、室内の換気を依頼することも考慮する。

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う心肺停止傷病者への対応について(消防機関による対応ガイドライン)

確かにそうですね。ただ、いいこと書かれていても、学会のガイドラインでは弱い。消防庁から何かしらお墨付きがほしいというのが本音ですが・・・(続く)

 

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事