1 こども家庭庁と文部科学省

内閣府、文部科学省、厚生労働省から共同で、ブコラム(ミタゾラム口腔用液)の使用に関する事務連絡(令和4年7月 19 日)が出ています。

〇内閣府、文部科学省、厚生労働省から共同で発出された事務連絡
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/items/e2464a67d0040097bed140818a8325be8c70a471.pdf#page=31

この事務連絡では、 現場に居合わせた教職員等が、自ら投与できない本人に代わってブコラムを投与することについて、次の4つの条件を満たせば、医師法に違反しないことを示しています。

つまり、“次の4条件を満たせば、学校の先生などは、ブコラムを使用できるよ”ということです。

条件① 児童等及びその保護者が、事前に医師からその使用について書面で指示を受けていること。

条件② 児童等及びその保護者が、学校等に対して、やむを得ない場合にはブコラムを使用することについて、具体的に依頼していること。

条件③ 児童等本人であることを改めて確認すること、使用の際の留意事項を遵守すること

条件④ 使用後、当該児童等を必ず医療機関を受診させること

これらの内容は、グルカゴン点鼻粉末剤(バクスミー)に関する事務連絡を概ね一緒です。

2.消防庁の対応

この事務連絡を受けて、消防庁も事務連絡を出しています。

https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/items/e2464a67d0040097bed140818a8325be8c70a471.pdf

この事務連絡は、「救急要請時には、教職員等から救急搬送を行う救急隊に使用済みの容器が受け渡され、実施した内容が伝えられる等の対応が行われますので、・・御了知のほどお願いします。」としています。

つまり、“学校の先生などがブコラム(ミタゾラム口腔用液)を使用した場合は、使用済みの容器を渡され、実施した内容を伝えられることになっているので、それに適切に対応してね”という連絡です。

なお、この事務連絡には、次のような但し書きがあります。

救急現場において、救急救命士を含む救急隊員が、傷病者やその家族等に代わって当該医薬品を投与することはできないことを申し添える。」

“救急隊員、救急救命士は、ブコラム(ミタゾラム口腔用液)使えないよ”ということです。でも、医療従事者でない学校の先生がOKで、救急医療のプロである救急救命士が駄目っていうのは違和感を感じずにはおれません。

あらかじめ家族から依頼があったうえで使用する学校の先生と、そのようなものがない救急救命士とは条件が違うのはわかりますが、医師から処方を受けている傷病者が自身で使用できない場合に、救急救命士が代わって使用することぐらいはOKにしてもよいのではないでしょうか。

ブコラム(ミタゾラム口腔用液)について詳しく知りたい方はこちら

ところで、実は、2016年に、てんかん発作時には、座薬も挿入も学校の先生などには認められていたんですよね。これも救急救命士や救急隊員は使用できませんが・・

https://www.mext.go.jp/content/20200525-mxt_tokubetu02-000007449_9.pdf

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