今国会に、それを可能とする救急救命士法の改正法案が提出されました。順調にいけば、これにより、これまで病院前に限られていた救急救命士の業務の場所が、医療機関内にも広がりそうです。

院内救命士の業務のイメージ

この動きは、医師、特に救急医療機関で働く医師の過重労働の改善が求められている状況が大きな理由です。なので救命士法改正も、医療を効率的に提供するための様々な法改正の中の一つとして位置づけられています。

救急救命士の資格を得ながら消防機関に就職することができなかった、いわゆる潜在救命士の活躍の場の確保などを背景にしたものでしょう。法律的な位置づけや順法性に不安なまま医療機関で働いている院内救命士の方には朗報です。消防組織になじめない救命士もそうでしょう。

ただ、看護師との職務がバッティングするので、看護師にとってはよい話ではないかもしれません。特に、看護師協会などの看護師の立場を守り、地位向上を図る役割の人は、反対するのが普通でしょう。でも、コロナで看護師不足が叫ばれているなか、看護協会は大っぴらには反対しずらい環境です。いずれにしろ、閣議決定がなされて国会に提出されているので、法改正は成立すると考えておいてよさそうです。

そういえば、1年前にこのような報告書(「救急救命士の資質活用に向けた 環境の整備に関する議論の整理」)も出ていました。これを読むとどのような制度になりそうか、想像することができます。

このサイト、しばらく更新していませんでしたが、これらの情報も今後は掲載していきたいと思います。

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