救急業務を通じて感染した可能性がある新型コロナウイルス感染の経験が報告されています。Facebookでシェアされているものですが、許可をいただきましたのでここでも紹介させていただきます。 匿名になっていますが信憑性はしっかりしていると思います。 新型コロナ感染症に前線で対応する救急隊からの報告ですから、消防関係者にはとても貴重な報告です。

とにかく、ご報告された方の体調が改善しているのでホッとします。
救急業務で感染したと断定できるものではありませんが、救急業務と発症までの期間などからするとその可能性は高いと言わざるを得ません。特に心肺停止対応などでは、通常のマスクのみでの対応には感染のリスクがあります。N95とアイシールドは必須でしょうか。ただし、この資機材不足の中、全例にN95マスクをつけるよりは、手洗い、目の保護、手洗い、適切な脱衣に留意したほうがよいのでしょう。
これを参考に、みんなで乗り切っていきましょう。
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Facebookの投稿より 了解を得て転載しています。
私事ですが、4月×日に出場した救急事案で新型コロナウイルスに感染してしまいました。
幸い、症状は軽く現在は快復に向かっているのですが、今回経験した事案をお伝えし、全国の仲間達に共有頂ければと思い以下に記します。
<救急事案>
4月×日
×歳 男性 「身体の不調で病院に行きたい。」(家族からの通報)
発熱の情報は無し
救急隊3名
<活動時の個人防護>
サージカルマスク
ディスポガウン(上衣)
ディスポグローブ
(コロナ疑いの出場ではなくN95及びゴーグルはしていない)
<接触時>
寝室ベッド上に側臥位
主訴:3日前から発熱、倦怠感、動けない (呼吸器症状無し)
バイタル:JCS1、B24回、C橈骨で触知可、体温37.5℃、SpO2 99%
聴診:全肺野異常音無し
既往:パーキンソン病、腰椎圧迫骨折、
ADL:自立
過去2週間の行動:デイサービスの利用1回のみ
家族内コロナ陽性:無し
<対応>
直近2次へ搬送、活動時間25分
搬送時、傷病者にサージカルマスクを着用
(搬送時は、新型コロナを強く疑っていませんでした。)
<搬送後>
翌日になり、搬送した傷病者がコロナ陽性(PCR検査)であったと連絡あり。
対応した救急隊は自宅待機となりました。
搬送3日後、朝の検温で38度の熱発。PCR検査し、2日後に陽性と判明。
保健所指定病院へ入院、現在に至る。
<振り返り>
今回のケースは、事前に発熱の情報が無く、観察時も呼吸器症状が認められなかったため、新型コロナを強く疑うに至りませんでした。新型コロナの症状は多岐に渡るため、安易に否定は出来ないと思いました。
また、特筆すべきはその感染力であり、N95マスク、ゴーグルの着用は必須であると言えます。
今回のように、発熱の有無を通報段階で教えてくれないことが多々あります。
(通報者が搬送拒否を恐れているのかもしれません)
私が罹患した症状ですが、発熱は罹患後、6日持続。咳は初日に空咳→少し出る程度、倦怠感有り、頭痛有り、筋肉痛→これが1番辛いです。解熱と共に消失しました。
味覚嗅覚障害有り、嗅覚障害が強く出ました。
インフルエンザと似ていますが、コロナの方が、症状が多岐に渡ると実感します。